小細胞肺がんは進行が早く、手術の適応は限られます。
限局性(LD), 進展型(ED)に分けることが一般的です。
LDは化学療法±放射線治療、EDは化学療法がメインになります。
LDでⅠ期と診断された場合、手術可能なら手術をまず行い、次いで術後化学療法を行うことになります。手術不能の場合は化学療法±放射線療法になります。
一方Ⅱ-Ⅲ期と診断された場合、手術のメリットはありません。
PSが0-2と良好であれば化学療法+放射線療法(同時)が一般的です。
治療によく反応して完全寛解(CR)となった場合、予防的に全脳照射(PCI)を検討します。
PSが3-4と不良でも、小細胞肺がんは化学療法への反応がよいので化学療法を検討します。
EDの場合、進展しているので手術の適応はありません。
PSが0-2と良好で70歳以下であれば、シスプラチン(CDDP)とイリノテカン(CPT11)による2剤併用療法を行えるか検討します(PI療法)。
イリノテカンが投与不能の場合は、CDDPとエトポシド(VP16)による2剤併用を行います(PE療法)。
CDDPの一括投与不能の場合、CDDP分割投与(SPE療法)あるいはカルボプラチン+エトポシドを検討します(CE療法)。
71歳以上やPS3ではCDDP分割投与(SPE療法)あるいはカルボプラチン+エトポシドを検討します(CE療法)。
通常、化学療法は4クール行います。
PS4では化学療法は勧められません。