「タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入暴露することで生じた肺の炎症性疾患である。呼吸機能検査で正常に復すことのない気流閉塞を示す。気流閉塞は末梢気道病変と気腫性病変がさまざまな割合で複合的に作用することにより起こり、通常は進行性である。臨床的には徐々に生じる労作時の呼吸困難や慢性の咳、痰を特徴とするが、これらの症状に乏しいこともある。」

 

つまり、タバコ煙が原因で肺に炎症がおこり、肺が破壊され(肺気腫)、末梢気道の閉塞がおこる進行性の病気ということです。

 

診断には肺機能検査で気流閉塞を証明する必要があります。

 

COPD診断と治療のためのガイドライン第4版


2018年4月に発刊されたCOPD診断と治療のためのガイドライン第5版ではCOPDの定義が若干変更されました。

・肺の炎症性疾患→肺疾患となり、「炎症」の文言が削除されました。病因として肺の発育障害の関与が注目されています。

・症状は乏しいことがあることがより強調されました。早期発見を念頭に置いたものと思われます。