メルマガ3:結核の感染と発病


【第3回】結核の感染と発病
結核菌が肺に定着すると、それを排除しようとする免疫細胞との間で炎症がおこります。
時には肺のリンパ節が腫れたりすることもあります。
ここで、抵抗力が強い人の場合は、菌を排除することができますが
菌の力の方が強い場合は、菌を封じこめることで炎症を落ち着かせようとします。
免疫力が強いうちは菌は封じこめられていますが、死んでいるわけではありません。
免疫力が落ちたりすると、結核菌が目覚めて増殖することになります。
結核の感染とは、結核菌が体内に入った状態をさします。
この検査は、結核菌に対する免疫の状態としてインターフェロンγを測定(IGRA)することで行われます。
一方、結核の発病は、結核菌を排菌するようになった状態です。
こうなると、肺の他の場所に広がったり、あるいはリンパや血液の流れに乗って
他の臓器に結核の病巣ができたりします。
この状態は他人に感染させる恐れがありますので、排菌が止まるまで隔離する必要があります。
大事なことは、感染=発病ではないことです。
結核の感染が起こっても免疫で封じ込めている間は他人に感染しません。
結核に対する免疫が強くなっているので、IGRAで検査することになります。
発病すると喀痰に結核菌が検出されます。