メルマガ4:結核の症状


【第4回】結核の症状
結核の初期症状としては、微熱、咳、痰などです。
つまり、風邪の症状とかわりません。
風邪だと思っていたら結核だったという可能性があります。
進行すると、血痰、喀血といった派手な症状になります。
また栄養状態の悪化に伴い、やせていくことが多いです。
咳がでてすぐに病院を受診しても、結核と診断されることはまずないです。
医者としてはまずは風邪を念頭に診察します。
しかし、通常の風邪なら数日から1週間程度で軽快しますから、
1週間以上咳がつづくようなら、結核を含めた別の病気を考える必要があります。
(本によっては2週間以上とか、3週間以上とか書いていますが、結核の早期診断のためには1週間以上つづく咳症状は受診することが望まれます)。
また、受診した際には、「結核患者との接触」があったかどうかは大変参考になります。
必ず申し出るようにしてください。

医療関係者の方へ。
結核の診断に時間がかかるとそれまでの間、結核が他人に感染するリスクが増えます。
このようなドクターズ・ディレイ(医師による診断の遅れ)を少なくするために、
咳がつづいて受診したような患者さんには胸部X線を撮影するようにしてください。
胸部X線は肺結核の他、肺がん、肺炎、間質性肺炎など、長引く咳の原因となる疾患の除外に有用です。