今回は、インフルエンザのワクチンについてです。
インフルエンザは乳幼児や高齢者がかかると時に致命的になる可能性があります。
インフルエンザワクチンはインフルエンザの発病を予防するものですが、
絶対ににかからなくするものではありません。
インフルエンザにかかったとしても、重症化を防ぐという意義が重要です。
「インフルエンザワクチンの有効性」は、ヒトを対象とした研究において、「ワクチンを接種しなかった人が病気にかかるリスクを基準とした場合、接種した人が病気にかかるリスクが、『相対的に』どれだけ減少したか」という指標で示されます。
6歳未満の小児を対象とした2015/16シーズンの研究では、発病防止に対するインフルエンザワクチンの有効率は60%と報告されています※2。
「インフルエンザ発病防止に対するワクチン有効率が60%」とは、下記の状況が相当します。
・ワクチンを接種しなかった方100人のうち30人がインフルエンザを発病(発病率30%)
・ワクチンを接種した方200人のうち24人がインフルエンザを発病(発病率12%)
→ ワクチン有効率={(30-12)/30}×100=(1-0.4)×100=60%
インフルエンザは毎年型が異なるため、ワクチンも毎年打った方がよいとされています。
13歳以上の人は1回接種、6か月~13歳未満の人は2回接種が原則です。
ワクチンを打った後、抗体ができるのに2-3週間かかります。
効果は3-4か月持続するとされます。
インフルエンザの流行は12-3月が多いので、遅くとも12月中旬までに接種することが望まれます。
【参考】
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html#q18